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【設計サプリ】その1 (ドリルの先端角)| 機械設計者が知っておくべき加工の基礎知識

[掲載日]2021.03.15

2021.3.15【新規投稿】
2021.11.30【改訂】

設計者の皆様

いつもお世話になっております。
株式会社ナカサ見積り担当です。
このページでは
私たちが見積りする中で経験したコストダウンに関する情報を「設計サプリ」と題してご紹介させていただきます。
第1回目はドリルの先端角です。

ドリルは先端に角度がついていますが、穴の図を描くとき設計者の皆様は何度で書かれていますでしょうか?

図1(ドリル穴形状)

実はこの角度昔と変わってきています。
私が加工の仕事を始めたころ、この角度は118度と習いました。
なぜ118度かともうしますと


図2(トルクとスラスト力の関係)

図2(工作マニアル-1986年ジャパンマシニスト社発行p197を参考に筆者作成)のように
先端角は大きくなるとスラスト力(削り進む力)が増し、小さくなるとトルク(ねじる力)が増します。
この両方の力の丁度よい角度が118度なのです。

しかし、最近はドリルの材質が超硬合金を代表とする座屈強度の高いものが多用されるようになり
削り進む力が高くてもいいので、ねじる力の少ない。すなわち穴径精度を重視するようになりました。
これによりドリルの先端角は130度や140度など角度が大きいものが主流になっています。

以前図面に118度と書いてある穴形状があり、ドリルメーカーのカタログを見てみると、適したドリルに118度がないことに気が付きました。
これって140度とかに変更できませんか?とお客様にお尋ねしたところ、設計変更できないとの回答。
しかたないので140度のドリルを買って118度に成形しました。
どうしてもその分コストアップになります。

ドリルメーカーのカタログを見るとドリルの先端角は複数存在しますので機能的に問題なければ加工屋にお任せいただき118度~140度などと幅をもたせて書いていただくことをお勧めします。
ドリルメーカーによっては先端角度を2段階に変化させているものも存在するのでそれにも対応する書き方となります。


図3(ドリル穴先端角度)

CADでドリル穴の3D モデルを作成するとき、ドリル穴のフィーチャーがデフォルトで118度になっているものが多いようなので寸法出しのときご注意ください。

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【この記事を書いた人】

稲田聡(いなたさとし)
株式会社ナカサ 開発室長
1966年島根県安来市生まれ
1989年からCADによる設計に従事し、当時は自動車のインパネ部品で基板やプリズムなど設計していました。
1991年から現在の会社で主に金型設計で3次元CAD/CAMを利用するようになり30年間複数のCAD/CAMと格闘した経験を持ちます。
工作機械も一通り使ってきましたが、最近はコストプラン、センサーを使った工場の見える化、インサイドセールスにも取り組んでいます。

(現在の主な使用ツール)
Rhinoceros
Fusion360
Ansys

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